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はじめに
便秘解消と美肌、両方を手に入れたいと思ったことはありませんか?
腸内環境を整えることが、その答えかもしれません。腸は「第2の脳」と呼ばれ、美肌や健康に大きな影響を与えます。今回は、便秘右ゼロで美肌もゲットできる、腸内環境を劇的に改善する魔法の食材を取り入れるだけで、体の内側から健康と美を手に入れましょう!
腸内環境がなぜ、便秘と美肌に関連があるのか?
美容の分野で「腸内環境を良くして肌を〜」というふうに言われている中で、一体なぜ「腸内環境と肌が関連している」のか?また、なんで便秘とつながってくるのか
まずはここを知らない限り、全くといっていいほど話が進みません。食材をご紹介するより何よりここが重要なのです。
そして、その鍵になるのが「免疫力」
腸内環境・美肌・便秘…一見関係ないように思えますが、これら3つをつなぐものこそ「免疫力」です。
なぜ便秘が良くないの?
私便秘なんです〜
そうお悩みの方がいらっしゃいます。
現に、この記事を読んでいただいている多くの読者さまは、少なくとも「便秘中」「便秘になったことがある」と経験されたり、「便秘になったらどうしよう」など考えたりした人が多くいると思います。
ところで、便秘である「基準」ってご存知ですか?
便秘の定義<1>
▼便秘とは?
”便秘とは、排便回数の減少、排便困難、硬い便、不完全な排泄や腹痛などの症状を呈する状態”
便秘の基準
いかがでしょう?
当てはまっていたら、それ便秘かもしれません…
では、なんで便秘が良くないか?
便秘による悪影響
結論から申し上げましょう!
よくないものが体内に溜まり続けるからです!
また、それによって全身に「炎症が起こるようになる」から!!
一言で「炎症」と言われてもピンときませんよね?
では、「熱が出た状態」と言われたらどうでしょう?
ウイルスに感染したり、風邪を引いたりで熱が出ます。体温も上がり、体調もものすごく悪くなります。あれが体で炎症を起こしている状態です。
ウイルスや病原体(病原菌)といった「異物」と体の「免疫システム」が戦っている真っ最中。
つまり、便秘は体内に異物を蔓延させてしまう原因なのです。だから便秘は良くないしさっさとスッキリ解消して腸内環境を改善する必要がある!
腸内細菌が皮膚に与える影響
〜こうして皮膚は荒れていく〜
美容の分野において、美肌には「内側からキレイに」というようなニュアンスを聞いたことはありませんか?
内側からって、キレイにするなら肌のケアじゃないの?
こう感じるかもしれません。実際、筆者もそうでした。しかし、腸内環境を起点に理解を重ねていくと、やがて肌に行き着きます。それには「メカニズム」というものが存在します。いわば、腸から肌までの流れというか…
少なくとも、これを理解することが腸内環境と美肌の関連、そして習慣を変えるきっかけになる上で不可欠。ってことで、(できるだけ)簡単に解説していきます!
腸内環境が肌に影響を及ぼすまでのメカニズム
ここで重要なのが「腸内細菌」です。少し専門的にいうならば「腸内細菌叢」
あとは「腸内フローラ」って言われたりしますね。
腸内環境が肌へ影響を及ぼすまでの流れを簡単にまとめると↓↓
・腸内細菌叢のバランスが崩壊
・腸内のバリアが脆く
・微生物や消化されたものが腸の”外”へ
・(白血球やマクロファージなど)免疫系が、腸の外へ出たものを「異物」と認識、排除へ(貪食)
・全身へ蔓延→ 炎症反応が起こる
・皮膚の細菌バランスの崩壊→ 皮膚でも炎症が起こる
・肌が荒れる(ニキビ、アトピーなど)
これらを解説していきます。
- 腸内細菌叢のバランスが崩壊
腸内細菌には、かなり極端ですが「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の3つがあり、それらのバランスによって腸内環境が保たれています。しかし、食生活やストレスなど、何かしらの影響でこのバランスが崩壊するのが全ての始まり。
※日和見菌とは
基本的に「どっちつかず」な菌ですが、善玉菌が優位になれば善玉菌へ、悪玉菌が優位になれば悪玉菌へと手のひらをクルックルに返す菌。
腸内環境の良し悪しは、日和見菌が握っていると言っても過言ではありません。 - 腸内のバリアが脆く
腸内細菌のバランスが崩壊すると、本来強固に保ち異物が出ないようにするバリアが脆くなります。このバリアこそが、腸由来の免疫においてかなり重要になる部分。
むしろ、このバリアないと腸関連で免疫なんて語れません。 - 微生物や消化されたものが腸の”外”へ
上記バリアの崩壊によって、微生物や食べ物が腸の外へ出るようになってしまいます。(いわゆる「腸漏れ=リーキーガット」と呼ばれます) - 免疫系による「異物」の認識、排除
微生物や消化された食べ物は腸の中にあるうちはまだ無害ですが、腸の外へ出ることで一変。白血球やマクロファージといった「免疫物質」、神経伝達物質といった信号などが「異物」と認識し、一斉に排除へと向かいます。 - 全身へ蔓延、炎症反応の発生
免疫物質や神経伝達物質の「異物」認識により、炎症反応の発生。
※ここでいう炎症とは、ウイルスや病原菌にかかって熱が出た状態とイメージいただけるとわかりやすいかと。
腸の外へ漏れ出ているので、徐々に広範囲に蔓延していきます。 - 炎症反応が皮膚でも発生→ 肌荒れへ
炎症反応の拡大で皮膚にて炎症が発生するようになり、やがて荒れていく結末になります。
このような流れで皮膚(肌)が荒れていくんですね。<2>
腸内環境を改善させる2つの要素
便秘が起きている、肌が荒れている…
じゃあ腸内環境を良くしましょう。で、いきなり良くなるわけなし。
腸内環境を良くするためには「食事」が重要になるが、それにはどのようなものを食べたらいいか?
プレバイオティクス
▼プレバイオティクスとは?
宿主の微生物によって選択的に利用され、健康上の利益をもたらす基質
(Gibson,2017)①
- プレバイオティクスの特徴
・腸内バリア強化のもとになる
(腸内細菌による”発酵”を経て、バリアの強化に働く)
・腸由来の免疫に必須
・便秘解消の入り口部分
・腸内細菌(特に善玉菌)の増殖を促す - プレバイオティクスに関わる成分
オリゴ糖(フルクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖)、水溶性食物繊維(イヌリン、ペクチン、ムチンなど)、キシリトール、ソルビトールなど
プロバイオティクス
▼プロバイオティクスとは?
腸内フローラのバランスを改善することによって宿主の健康に好影響を与える生きた”微生物”
(Fuller,1989)①
要は、「菌を摂取しましょう」ってこと。食品については後ほどご紹介します!
(発酵食品などがここに該当します)
- プロバイオティクスの特徴
・食べ物の消化&吸収を行う
・プロバイオティクスの発酵を行う
・「多様性」によって、健康や免疫力が左右する - プロバイオティクスの「主な」菌
乳酸菌、ビフィズス菌(他にもあります)
便秘改善と美肌のための食材10選
諸々の解説が済んだところで、ようやく本題です!大変お待たせしました!
便器改善と美肌になるための10の食材をピックアップ!基本的に、スーパーで購入できる食材をピックアップしています。
- オクラ
オクラといえば、あのネバネバした食感ですよね!実は、あのネバネバが腸内環境を良くする「プレバイオティクス」になります。
そう、”水溶性食物繊維”です。「ペクチン」という成分で、水溶性食物繊維の一つとして腸内環境を整える傍ら、他にも血糖値の上昇を和らげる働きもあります。(②) - バナナ
バナナも水溶性食物繊維の食材です。オクラ同様「ペクチン」も含まれていますが、他にも「フラクトオリゴ糖」という水溶性食物繊維も含まれています。
その他特徴として、ビタミンB6も含まれているので、たんぱく質と一緒に積極的に食べたい食材の一つです。 - わかめ、めかぶ
わかめ・めかぶのような「海藻類」も水溶性食物繊維の摂取源です。また、フコイダンという「ネバネバ・ぬるぬる」のもとの成分が含まれており、これは花粉症に効果的とされています。
※実際、筆者が花粉症を食事で改善させる際に”めかぶ”と”もずく”を用いて臨みました。2年かかりましたが、現在はほとんど症状は出にくくなっています。 - ヨーグルト
ヨーグルトは発酵食品になるので「プロバイオティクス」に分類されます。ヨーグルトに含まれるのは”乳酸菌””ビフィズス菌”の2種がメインです。
2種の菌とも善玉菌に分類され、水溶性食物繊維の増殖を促すことができるので、まさに腸内環境を整えるにはうってつけ。<3>しかし、整える順番を間違えると逆にヨーグルトでお腹壊した…なんてことになりかねないので注意! - みそ
味噌は発酵食品なので「プロバイオティクス」に該当する食品であり調味料。加えて必須アミノ酸も含まれているので、一種のたんぱく源にも…(③)
(みその原料である大豆がたんぱく源ですからね。) - 納豆
味噌同様、発酵食品なので「プロバイオティクス」に該当し、たんぱく源であり菌の摂取も可能な食品。
余談として、たんぱく質やマグネシウムも含むのでおすすめ。 - りんご
りんごには「ぺクチン」という水溶性食物繊維が含まれています。それだけでなく、「ポリフェノール類」も含むため水溶性食物繊維と合わせると免疫力の向上に期待◯
(皮目のところが美味しいんですよ…) - ごぼう
ごぼうには「イヌリン」という水溶性食物繊維が含まれているだけで く、”不溶性食物繊維”である「セルロース」も含み、血糖値の上昇を緩やかにします。
食物繊維という点では、最強の食材の一つ。 - いちご
実はいちごもごぼう同様、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方を含み、腸内環境を整えるのに特化した食材。また、ビタミンCも豊富に含まれるため免疫力の維持や向上にもいい食材。 - キムチ
キムチは発酵食品に該当するので、プロバイオティクスの一つとしておすすめ。また、白菜やにら、大根が使われることが多く、いずれも食物繊維を含みます。
まとめ
便秘といった排泄に問題がある状態は、少なくとも腸内環境自体にも問題があります。それに加え、腸内環境に異常があると、必要以上に吸収して全身の炎症につながり、それが肌荒れへの引き金に。
美肌を目指すためには、肌のケアみもちろん「内側からのケア」もしっかり行うことが必要。つまり、食生活の見直しも大事なんですね。今回は食材の紹介がメインですが、ついでに肌がどのように荒れるかも併せて把握いただけると幸いです。
ではまた!
▼参考&引用文献
<1>慢性便秘症の治療、各論
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcoloproctology/72/10/72_609/_pdf/-char/ja
<2>腸内微生物が皮膚の健康に与える影響:治療と皮膚疾患の観点から見た腸内皮膚軸
https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/19490976.2022.2096995#abstract
<3>腸管バリアに対するヨーグルトの効果
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsfm/36/1/36_32/_pdf/-char/ja
▼参考&引用書籍
①もっとよくわかる!腸内細菌叢
②食品でひく 機能性成分の事典
③最新版 知っておきたい栄養学
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